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ソラーレ社会保険労務士法人
大谷 雄二
就業規則雇用管理人事・賃金制度労務問題助成金社会保険・福利厚生
助成金を活用して、お客様企業の職場環境を改善する方法を提案しています。
残業時間を削減しつつ、労働生産性を向上させる仕組みづくりを支援しています。
社員が自ら学び、教え合い成長する社風にする人事制度を提案しています。
お客様企業の発展のお役に立つセミナーを毎月開催しています。
お気軽にご相談ください。
保有資格
特定社会保険労務士
経歴・実績
【経歴】
2002年4月 社労士開業登録(大谷事務所)
2015年1月 法人化(ソラーレ社会保険労務士法人)
2016年2月 移転(品川区東大井)
【得意分野】
助成金の支給申請(厚生労働省管轄)、就業規則、人事評価制度、労務問題の相談
所在地 | 〒140-0011 東京都品川区東大井5-14-11 セントポールビル7階 |
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対応可能地域 | 東京都23区 神奈川県(川崎市、横浜市) |
得意業種 | 小売業, 卸売業, 情報、通信業, 医療、介護福祉業, および 金融、保険業 |
得意業務 | 就業規則, 労使協定, 懲戒, 雇用管理, 採用, 教育訓練・能力開発, 労働時間・休日休暇, 休職, 人事・賃金制度, 人事考課, 労務問題, ハラスメント, 助成金, 社会保険・福利厚生, 健康保険, 厚生年金, および 労災保険 |
得意事業規模 | 1~10人, 11~30人, 31人~50人, 51人~100人, および 101人~300人 |
WEBサイト | http://www.solare-sr.com |
インタビュー
先生の事務所で中心として行っている業務についてお聞かせください。
労働・社会保険関係の手続業務とそれに伴う相談、労務管理関係の相談、いわゆる通常の社労士事務所が大体メインとしていることをやっています。あと、得意分野として、「就業規則の作成」「人事制度の構築」、最近は「助成金」と「残業時間の削減」に力を入れていまして、それを入口としてお客さまが増えているという状況です。
「就業規則」を手掛ける方は多いですが、先生が手掛けるなかで心掛けているところはございますか。
就業規則を作るときには、バランスを取ることを心掛けています。まずは、一日や一ヶ月の所定労働時間と出勤日数、それから年間の所定労働時間、総労働時間がどのぐらいなのかということを見ていきます。これは意外に認識していない経営者の方も多いので、まずはその辺りを把握していただきます。その上で、給料水準が同業他社と比較して、高いのか安いのかといった数字の部分を確認していただきます。就業規則は、どうしても文言の部分に重きを置きがちですが、その根底には数値があります。その部分をしっかりと把握していただいた上で、自社の就業規則への影響を踏まえながら、バランスを取っていきます。恐らく、他事務所と比べてかなり特色のあるところだと思います。
数値に目を向けるというのは珍しいですね。これは具体的にどのようなことなのでしょうか。
例えば、A社では、1日の所定労働時間が7時間で、1カ月の平均所定労働日数が20日だとします。そうすると1カ月の労働時間は140時間です。また、B社では、8時間で20日とすると、160時間となります。1カ月という期間でも20時間差があるわけですよね。それで、給料は同じ30万円だとしたら、従業員からすればA社の方が、待遇が良いですよね。ただ、企業からすれば競争する面で厳しい。これだけの労働時間差があって給料が一緒であれば、A社はB社に負けない相当の企業努力が必要になります。また、有給休暇や、その他休日が何日あるのかといったことも考える要素に加えていきます。 そのような事情を全て把握した上で、自社の数値を認識していただいて、その業界でどれだけの競争力を持っているのかということを把握していただく。長期的に給料の額を決めることにも影響してきますしね。
競争力まで考えているのですね。
意外と気が付いていないのです。「先代から7時間だったので」といった話で、結構給料水準が高かったりすることがあります。そのような時に「でも、8時間にしたらこうですよ」と伝えると、驚かれることが多いです。そして、「じゃあ、どうしたらいいのでしょう」といった話に入っていきます。 逆にこのような話をしないで、いきなり就業規則の作成をすると、条文を法律に合わせていじるだけになってしまいます。経営者が、従業員を大切にしていて、待遇を良くできないか、休みを増やせないかといったお話をいただくこともあります。 ですが、数字を把握することで「もともと月の所定労働時間が少ないところに、さらに休みを増やしたりすると、どんどん競争力が落ちてしまいます。御社は1日の所定労働時間が短いですから、無理に休みを増やす必要はないですよ」と、経営目線を持ったアドバイスが可能になるのです。
それでは、「人事制度」について何か特徴はございますか。
特徴は、まずシンプルで運用しやすいということです。そして、昇給額や賞与額を決めるということも目的の一つではありますが、一番の目的は従業員さんを成長させるための制度として捉えています。 人事制度を成果主義で作って失敗したという事例は数多く聞きます。その中で一つ言えることは、「人より優秀であれば高評価を得られる」ということは必ずしも良いこととは言えないということです。それで高評価を得られる人は、自分の優位性を保つために人に教えなくなるのです。「人に教えると追いつかれてしまう、そうすると給与が下がってしまう」という危機感を持つからです。だから、私の事務所でお勧めしている制度は、人より優秀なだけでは最高得点は取れないようになっています。人より優秀なだけでは4点、その上の5点を取るには、それを他の社員に教えることが必要となります。そのような仕組みにすることで、社内で教え合うことが当然となり、教え合う社風になるのです。従業員同士が自分の優秀な部分、能力の高い部分を教え合いますので、従業員の成長スピードが加速します。 もちろん、私達の事務所でも導入していますが、教え合う社風と事務所の成長が結びついていることが実感できています。
先ほど、運用しやすいという話もありましたが、そのポイントをお伺いしてもよろしいですか。
よくある「職能資格等級制度」と比較します。人事制度の中で評価制度があって、従業員を1等級から9等級に分けて、「1等級の従業員はこういうことができなければならない」「3等級だったらこういうことができなければならない」といった基準を作って、これができるようなったら、3等級にあげようというのが職能資格等級制度ですが、この制度構築やメンテナンスは莫大な時間と労力がかかります。その割に、独自で作り上げて出来上がったものを見てみたら、本などにある内容とほとんど変わらなかったということが、往々にしてあります。そんな面倒で運用しにくいものはそもそも必要ありません。 9等級ありますので、1等級から3等級を「一般職」、4等級から6等級を「中堅職〜プレイングマネージャー」、7等級から9等級を「管理職〜マネージャー」と分けて、同じ部署であれば評価シートは3種類になります。等級ごとの文章による職能資格要件みたいなものは無くします。あいまいで面倒ですので。 例えば一般職であれば、40点までは1等級、40点から60点までが2等級。60点から80点までが3等級。80点以上取れるようになったら一般職を卒業して4等級の中堅職に上がるといったように点数で等級を決めます。細かい職能資格等級の文章に合わせて等級を決めるのではなくて、そのシートの点数で等級を決めるというように、シンプルにしています。でも、シンプルではありながら、点数で決める方が、職能資格等級の文章に合っているかどうかで決めるよりも明確になります。 当然、シンプルな分、運用しやすいというメリットがあります。ですから、どんな規模の企業で作ってもシンプルでいいものが作れます。10人前後から100人規模の企業も含めて、様々な企業規模のものを手掛けてきましたが、どのお客様からも、とてもご好評いただいております。
それでは、「助成金」に対する取り組みをお伺い出来ますか。
そうですね、毎年改正が行われるものですから、使いやすいものをいち早く提案していくように心がけています。実績が多いのは従業員に教育研修を行って受給できるキャリア形成促進助成金や、有期雇用から正規雇用に転換させた際に受給できるキャリアアップ助成金です。 このような、助成金の補助を借りながら、研修を受けさせることで従業員の能力がアップして生産性が向上する、あるいは待遇が改善されて従業員満足につながっていくといったことは大切ですよね。企業の成長というのは、企業を構成している一人一人の従業員の成長と貢献がなくてはあり得ないと思いますので、そこで助成金の活用も絡めて、少なからずお手伝いができるということには、やりがいを感じております。 今年注目の助成金は「人事評価制度改善等助成金」です。生産性向上に資する人事評価制度と賃金制度を整備する会社に対して、制度を整備することで50万円、一定の生産性目標を達成することで80万円の最大130万円を受給出来ます。 先ほどご説明した弊所の人事制度を整備するための補助にもなりますので、より多くのお客様に助成金を活用して生産性を向上していただきたいと考えています。
次に、「残業時間削減」は働き方改革などの流れで、今後取り組みが活発化していくかと思いますが、先生の方で取り組んでいる際の削減ポイントなどお聞かせいただけますか。
残業時間削減のポイントとして、まずは、経営者の意識改革が必要ですよね。昔みたいに長時間労働で安く上げるという意識でいたら残業削減は進みません。そして、時間の使い方を把握して、いかに無駄をなくし効率良く仕事をしてもらうかといった面に対して、集中力を傾けて進めていきます。 それに加えて従業員一人一人の成長ですよね。従業員が成長して生産性を上げていかなかったら残業は削減できないですよね。 そのように考えていくと、先程話していたことの全てに繋がっていくのですが、就業規則で企業の労働時間の全体像を知り、人事制度で教え合う風土を作り、助成金で教育研修を行って成長を促すといった流れが、残業削減の道筋になると考えています。現状、残業削減を希望する企業が増えているようでして、色々な企業から引き合いの声をいただいていますね。
先生が社労士を目指したきっかけというのは、どのようなところにあるのでしょうか。
事務所名の「ソラーレ」というのは、どのような思いが込められているのでしょうか。
ソラーレという言葉は、イタリア語で「太陽の光」とか「日当たりのよい場所」といったことをイメージする言葉です。その言葉のイメージのように、お客さまの職場を明るく、暖かく、輝かしく照らす太陽のような、そんな事務所になりたいという思いを込めております。 昔の事務所名は私の名前を冠していたのですが、それよりも何か事務所としての思いを盛り込んでお客様に知ってもらいたいと思いまして、社内で事務所名を公募したのです。そこで、皆から出てきた意見の中で、「ソラーレ」というものがあって、われわれが目指すべきところと意味合いもぴったりだねということになりました。「ソラーレ」のソラという響きが気に入って、「太陽」と「空」がイメージができて良いねという話でまとまりました。
事務所で公募という話がありましたが、お客様に提案するための実践として、色々とユニークな事務所内での取り組みがあると聞いています。その取り組みの内で、何が一番お薦めですか。
色々あって、答えるのが難しいですね。もう事務所では、根付いて普通のこととして回っていますので。今度、社員旅行がありますが皆楽しみにしています。また最近は、イベントには職員のご家族の方にも来てもらっています。去年はバーベキューでしたね。 でも意外とベーシックな部分ですが、朝礼は大事だと思っています。今、お客様の会社で朝礼がない会社もあります。また、フレックスタイムなどで、従業員の出勤する時間帯がバラバラになっているので、朝礼という考えにいたらない会社もあります。ただ朝礼は、皆が集まっている所での情報伝達から、あいさつの練習など、色々な要素がありながら、それを毎日10分位の時間でやる。情報伝達と教育の要素があるものを毎朝仕事のスタート前にやるというのは、その日一日のスムーズな仕事につながっていきますし、日々の人材育成にもつながっていきますから、少なくとも私の事務所の文化としては欠かせないものだと思っています。
例えば、そのような取り組みを企業にご案内して喜ばれたものがあれば、教えていただけますか。
当事務所の取り組みですが、毎月、勉強会の後に社内で飲み会をしています。飲み会は飲食店でするよりも社内でやるのがよいと思います。コンビニやスーパーから缶ビールとかお惣菜を買ってきて開催するので、料理とかはそんな豪勢ではないのですがね。それでもなんで、社内で飲み会をするのがいいかというと、従業員の中には悩みを抱えている方もいるわけです。でも、お店では他のお客様がいて、どこで誰が聞いているか分からないですから、おいそれと相談ができないものです。その点、社内であれば音は漏れませんからね。その中で従業員が抱えてる悩みとか、仕事の話であったりとか、外では話せないことをじっくりと話せます。コスト的にも安く済みますしね。毎月やることならコストが安い方がいいですから。 あとは、皆で楽しみながら料理をするというのも、ストレス解消になったり、コミュニケーションが取れたりして良いですね。ホットプレートを持ち込んで、お好み焼きやらジンギスカンを作ってみたりと結構盛り上がっています。ただ私としては、「ここは、普段言えないようなことなど、仕事につながる話をする場だよ」と思っているのですがね…。とにかく、社内飲み会はやってみると意外と良さが分かると思いますね。
先生ご自身の社労士としての使命をお聞かせいただけますか。
事務所の経営理念が「全従業員の物心両面の幸せを追求すると同時に、社会保険労務士の使命として、お客様企業の健全な発展に尽力し、誰もが生き生きと働ける社会に貢献する」というものです。
よほどの大金持ちでもなければ、働かないで生きていくことはできません。だから生きていくために働き続けることは、絶対必要な条件だと思っています。そして、人生の一定割合を働く時間とするのに、「いやいや働いている」というのは、一番もったいないですよね。どうせ働くのであれば、楽しく生き生きと働ければ一番いいじゃないですか。
ただ、働くことが辛いとか、生き生きと働けないといった企業に入ってしまったら、結局そうはいかないわけです。
そこで、社労士の立場としては、経営者の方、人事総務の方と接することが多いわけですから、生き生きと働ける職場にしていきましょうという提案をしていて、そのような企業が少しでも増えるようにといったことを常に考えています。
私の事務所で行っている取り組みも正にそうです。事務所の皆がお互いに生き生きと働けるようにと考えて、様々な取り組みを行っていきます。その取り組みが成功したら、お客様に堂々とご提案できます。その繰り返しが、いつか生き生きと働ける職場を増やしていくことにつながっていくだろうという思いで取り組んでおります。
自分が生まれて、たまたま父に勧められて社会保険労務士になったわけですが、現在では、社会に貢献できる自分の使命であるという気持ちで取り組んでいます。
最後に、先生のご趣味について、お聞かせいただけますか。
現状では、何とかお客様にご迷惑がかからないぐらいでは回れるようになりました。お客様と会話して、コミュニケーションの活性化につながるのが良いですね。また、歩き回ることで、健康にもつながればといったところでしょうか。
ちょっとした疑問もすぐに解決できます。
お気軽にご連絡ください。